村上楓の音に潜む、ぬくもりと鋭さ

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は村上楓をご紹介します。

旅のはじまりを告げる1曲

2025年6月、ソロアーティストとして活動をスタートし、YouTubeをメインにオリジナル楽曲の発表や弾き語りカバー動画の投稿を行うシンガーソングライター・村上楓。2026年5月2日、初の配信シングルとなる『赤に染まる』をリリースした。

人々の楽しげな声とギター、鍵盤が柔らかく調和するイントロから幕を開け、無邪気な純朴を残した村上楓の歌声がゆるやかに飛び込むこの楽曲。アコースティックギターやトイピアノにも似た手触りを持つ鍵盤の音と村上の歌は優しく、しかし、紡がれる言葉の節々に、ときおり歪む音に、ひとさじの危うさが漂う。
そうして、終盤にかけて歌声が遠ざかり、美しく澄みながらも激しく吹き上がる風のように高まっていくバンドアンサンブルに村上楓の本質が見えてくる。歌い続けることによって削れること、満たされること。音楽と向き合う、終わらない旅のさなかにいること。その苛烈さの片鱗を見せ、それから、また穏やかな歌声とともに1曲が終わる。

初めての配信リリース楽曲を通して、自らの横顔を鮮烈に描き出した村上楓。その全貌を知りたくて、今後のリリースからも目が離せなそうだ。