褪せない熱を帯びたLander

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はLanderをご紹介します。

春の感傷に寄り添って

2020年から2022年まで、名古屋を拠点に活動していたロックバンド・Lander。2021年4月にリリースされた作品『春とさよなら』には、この季節の感傷によく似合う楽曲群が詰め込まれている。

青く爽やかなバンドサウンドと儚さを漂わせるメロディ、心象風景と人間関係を丁寧に見つめる歌詞を通して、「別れ」や「喪失」を繊細に描き出すこのアルバム。失うたびに感じる後悔を確かに振り返り、忘れてしまわないように歌にする。Vo.Gt.龍臣が自らの弱さを自覚しながら向き合い、曝け出す言葉と歌声には、その試みから生まれる人間らしくいじらしい強さが滲む。

過去へのまなざしがメインとなった作品でありながらも、収録曲『ただ生きていて欲しくて』では《僕らは未来なんて分からないから今を懸命に生きてるんだろ/僕らは未来を変える事は出来ないからただ生きていて欲しいんだよ》と、今この瞬間Landerの歌を受け取る人々へ向けたストレートな愛とエールを歌う。いくつもの別離や悔いを知るからこそ辿り着いたまっすぐな願いは、バンドがなくなった今も柔らかな熱を宿し続けている。
今からでも出会って欲しい歌が、ここにある。