甘酸っぱく香る、COMETOのリリック

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！ 今回はCOMETOをご紹介します。

思い先行の瑞々しさ

言葉を尽くせば尽くすほど、薄っぺらくなってしまうのは何故だろう。伝えたいだけなのに、届けたいだけなのに想いは空回り。限られた情報の方が、ストレートに真意が伝わることもある。COMETOが紡ぐのは、そういう音楽だと思うのだ。多くのことは語らないからこそ響く、嘘のない歌なのである。

彼女たちは2018年に結成された、名古屋発の3ピースガールズバンドだ。シンプルかつブライトなサウンドと透明度の高いボーカルが特徴で、一聴すると胸のなかが甘酸っぱい気持ちで満たされる。
また、「届けたい」という気持ちが先行した、未成年ならではの歌詞も瑞々しい。難しい言葉も使わなければ、婉曲的の表現も使わない。カフェで友達に語りかけるような、幼馴染に文をしたためるような距離間で言葉を紡いでいる。自分の世界を精一杯生きている背伸びをしない歌詞だからこそ、誰の心にもスッと届くのではないだろうか。

先日配信が開始された「グローリー」は、彼女たちにとって初となる配信限定シングル。3ヶ月連続リリースの第一弾となる作品だ。気分が落ち込んでいるとき、相談相手になってくれるようなナンバーだ。