揺らぐ季節にFENNEC FENNECを聞こう

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はFENNEC FENNECをご紹介します。

自分流のポップスで前を向く

春ほど目まぐるしい季節を知らない。
数多の出会いと別れ、新しい場所へ向かう期待と不安、まだ冷たい風と柔らかい日差し。
いろいろなことが揺らぐこの時期に、そっと寄り添ってくれるような一曲がFENNEC FENNECから届いた。

ドリームポップやシティポップ、ネオソウル、ヒップホップなどさまざまな音楽の要素を取り込みながら、フェネフェネ流のポップスを創り上げる彼ら。
最新曲『OVER』も、軽やかなギターのカッティングにきらびやかなシンセフレーズ、飾らない男声と女声ボーカルが重なり合う心地よい一曲だ。
「しゃがんだときも背伸びをしたときもそれは暦とした自分自身の背丈であり、届きそうで届かないものにいつも手を伸ばしていると、それがいつしか自分の背丈となる」というあたたかい想いが込められた歌だが、そんなポジティブなメッセージと同時にどこか寂しさも感じられるこの楽曲。
不安定になってしまうことさえ自分の人生のものとして受け止めて、割り切れない感情を一緒に抱きしめてくれるような音楽がここにある。

2018年9月より活動を続けてきた3人だが、この楽曲のリリースを以てVo.Gt kanastaの脱退が発表された。
今後はGt. kojo、Dr. teraによる2人体制となると同時に、しばらく活動を休止するという。
また新たなスタートを楽しみに待ちながら、今は『OVER』に浸っていたい。