YUTORI-SEDAIが「カラダノカンケイ」で紡ぐ、痛々しい恋心
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はYUTORI-SEDAIをご紹介します。
弱さに寄り添える歌を
2014年7月に西東京市で結成された、YUTORI-SEDAI。エモーショナルな演奏と金原(Vo./Gt.)の切なくも優しい歌声が魅力的な3ピースバンドだ。
不器用な少年の素顔が垣間見えるリリックは彼らの強みの1つであり、なかでも恋愛の歌詞においては、言葉の節々からにじみ出るぎこちない生き様がリスナーの弱い部分にそっと触れていく。先日リリースされた「カラダノカンケイ」も、そんな彼らを感じられる1曲だ。
失恋での傷心を火遊びで癒そうとする自分勝手な男心を歌った前作の「サマートリガー」と繋がっており、今作では弄ばれた女性の心情が切実に語られる。独り言をつぶやくように、日記に想いを吐き出すように綴られた言葉たちは、飾り気がなく痛々しいくらいに生々しい。「悲しいときには明るい歌を」と考えてしまいがちだが、報われない恋愛をしたときに必要なのはスッキリするまで泣ける環境であり、気持ちを代弁し素直にさせてくれる「カラダノカンケイ」のようなナンバーなのかもしれない。