情景を丁寧に描く、Ravenの歌声

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はRavenをご紹介します。

生み出されるメロウなグルーヴ

作詞・作曲のみならず、トラック制作やMVデザインに至るまで、自ら手掛けているセルフプロデュースアーティストのRaven。chameleonとのフィーチャリングをきっかけに、現名義での活動を開始。R&Bやシティポップを軸としたメロウな楽曲を生み出している。

Ravenの魅力は、温度や質感を丁寧に掬いとった歌声だろう。グルーヴィーなトラックに歌詞を乗せていくだけでなく、情景を描きながら心地よいサウンドを作り出す。EXPGで歌や音楽と向き合ってきた時間が、しっかりと今の彼の血肉になっているのである。

先日配信が開始された「アウトサイダー」は、他人との感覚のズレをひとり思い悩んでしまう孤独な夜に寄り添う軽やかなナンバー。「自分を認めて愛して、それぞれの好きを大切にしよう」という想いがこめられており、1つの正解に押し込めようとする世の中へのアンチテーゼのようにも響く。社会のスピード感を表したという早めのアップテンポには、自然と体が揺られてしまうはず。