藍空と月が音楽にこめた、切なさと激情

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！ 今回は藍空と月をご紹介します。

行き場のない想いを音に

2021年に結成されたコンポーザーとボーカルからなる2人組ユニット、藍空と月。もともとはSNS上を中心に活動していたが、2024年からは本格的にライブもスタート。ドラマチックな楽曲と力強い歌声で、ストーリーテリングに音楽を届け続けている。

先日配信が開始された「僕は君の中で死んだ」は、大切な人に忘れ去られてしまった主人公の感情をエモーショナルに表現した1曲。小説サイト『カクヨム』にて連載されている『忘れるとか、忘れないとか、そういうのじゃなくてさ』の物語とリンクした楽曲になっている。

3連符が印象的なフレーズで惹きつけて、一気に作品の世界へ。どこかくぐもった印象を与えるサウンドは、主人公が抱く閉塞感や焦燥感が表されているようだ。中間部のギターソロも激情的で、やり場のない気持ちが暴れている様を彷彿とさせる。「存在が消される」というひとつの死について、想いを馳せながら聴いてほしい。